選手として２つの自分がいる。

①は選手として自分自身を高め、ライバルと競い、レギュラーを目指し、活躍するために努力する自分。ときには人を押しのけてでも前に出る精神を必要とする自分。

②はチームの勝利のために、自分の役割に徹し、己を捨て、チームのために動ける自分。

①は選手としてとても大切な要素。①のない選手は逆にチームの足を引っ張る。
②だけでも己の成長に限界がある。

①と②が混在し、人間的に成長しつつ、ある時期（メンバー発表後）を境に上記の選手に全員がなる必要がある。

だからこそ選手は１日１日が真剣勝負であり、悔いを残してはいけない。真剣勝負した人間は必ず仲間を愛し、チームを愛する。
そしてこのチームで勝ちたいと心底想う。また勝負していない者は言い訳をしたり、人のせいにしたり、ねたみ、ひがみにつながる。
そんな選手が１人でもいたら勝てない。　またそんな選手になりたい人もいないはずだ。

指導者も勝負である。選手とともに闘いながら、各選手の役割を決め、最後は「闘う集団」にしなければならない。しかし、そうやって最後に「全員野球の心」が生まれるのではないか。レギュラーはほっといてもやる。しかし、野球はレギュラーだけがやるものではない。
チーム全員の気持ちがひとつにならなければ、優勝はできない。一番ここで伝えたいのは、「チーム内の競争」だけで終わってはいけないということ。最後は「全員で闘う集団」にならなければならない。そのための一年間であり、日々の鍛錬であるということを忘れてはならない。

上記のことを念頭に一年間共に歩いていく。全員の「自覚」「責任」「覚悟」がいる。